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【都道府県ランキング】学校給食の支出額1位は山形県!山形市が初の首位

2026年7月28日

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【都道府県ランキング】学校給食の支出額1位は山形県!山形市が初の首位

学校給食の1世帯あたり年間支出額で日本一なのが山形県です。

しかもこれ、今回はじめて手にした栄冠でした。前回調査では2位、それが一気にトップへ躍り出た背景には、子育て世帯の多さだけでは説明しきれない、ちょっと意外な事情がありました。
県都・山形市の給食の実情から、行政の最新の動き、暮らしのリアルまで、じっくり深掘りします。

山形県が学校給食の年間支出額で日本一である理由

総務省統計局の「家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(令和5年〜令和7年平均)」によると、県庁所在市・政令指定都市など全国52市の中で、山形市の学校給食にかかる1世帯あたり年間支出額は16,636円で全国1位でした。

全国平均は7,756円ですから、実に2倍以上の開きです。2位は熊本市の15,897円、3位は浜松市の14,491円で、山形市がひとつ抜けた水準にあることがわかります。

もともと山形市の学校給食は前回調査では2位で、1位になったのは今回がはじめて。
地元テレビ局の報道によると、この"初優勝"には2つの要因が指摘されています。

ひとつは、山形市では子育て世帯における子どもの人数がほかの地域より多い傾向にあり、世帯あたりの給食費の合計が押し上げられやすいこと。

もうひとつは、山形市より先に学校給食の無償化に踏み切った自治体がいくつかあり、それらの都市では家計調査上の実費負担額が下がったことで、相対的に山形市の順位が浮き上がったことです。
つまり山形市の給食が突出して"贅沢"だから1位になったわけではなく、ほかの都市の制度変化が山形市を押し上げた側面が大きい、というのが実情のようです。

県内トップは、やはり山形市でした

家計調査のランキングはそもそも都道府県庁所在市を対象に集計されているため、山形県内でデータが取れるのは県都・山形市のみです。実際の給食の中身をみると、山形市は「主食・おかず・牛乳」の3つを組み合わせた完全給食を実施しています。
主食と牛乳は業者から学校へ直接配送され、おかずは学校給食センターで調理したうえで各校に届けられる仕組みです。

献立は市の管理栄養士が中心となり、校長先生と給食主任の先生で構成する献立作成委員会で検討・決定しています。
主食はごはんとパンの2種類で、ごはんは週4.5回の割合。給食センターでは1日あたり約2万食を、小学校36校・中学校15校あわせて51校に届けており、その規模の大きさも支出額を押し上げる一因になっていると考えられます。

関連する行政施策・制度 「日本一」の裏にある無償化のタイミング

今回の1位には、見逃せない時間差があります。
今回のランキングの元になったデータは令和5年〜令和7年(2023〜2025年)平均のもので、この期間の山形市の給食は小学校・中学校とも保護者の実費負担がある「有償」の時代でした。

ところが令和8年度(2026年度)からは状況が一変しています。
国が「学校給食費の抜本的な負担軽減」という新制度をスタートさせ、公立小学校の給食費を保護者の所得に関係なく一律に支援するようになりました。山形市もこの制度を活用し、小学校の給食費は保護者負担なしに切り替わっています

一方、中学校は現在も1食305円の自己負担がありますが、食材費の高騰分は市が国の交付金を活用して独自に一部負担することで、保護者負担が増えないよう調整しているとのことです。

つまり今回「日本一」となったのは、山形市も含め多くの自治体がまだ実費負担だった時代のデータです。
令和8年度以降に無償化が全国的に広がった状態で改めて調査が行われれば、ランキングの顔ぶれが変わる可能性は十分にあります。今回の記録は、給食費という制度が大きく転換する過渡期に生まれた、ある種"一期一会"の1位と見ておくのが実態に近いかもしれません。

暮らしのリアル 山形市は"食"で日本一を連発する街

今回の総務省統計局の同じ『家計調査(二人以上の世帯)品目別ランキング』(令和5年〜令和7年平均)で、山形市が全国1位を獲得した品目は、学校給食を含めて13品目にのぼります。

ベーコン、もやし、他の葉茎菜、さといも、たけのこ、他のきのこ、こんにゃく、他の果物、しょう油、チョコレート菓子、中華そば(外食)、学校給食、上下水道料といった顔ぶれで、さといも・こんにゃく・しょう油といった食材は、山形の郷土料理「いも煮」に欠かせないものばかりです。

内陸部の山形市周辺では、里芋・こんにゃく・牛肉・ねぎを、しょう油と砂糖、日本酒で味付けするのが定番のいも煮。収穫の秋になると、河原に鍋や食材を持ち寄ってつくる「いも煮会」が、新年会や忘年会と並ぶ年中行事として県民に親しまれています。

その象徴が、毎年9月に山形市の馬見ヶ崎川河川敷(双月橋付近)で開かれる「日本一の芋煮会フェスティバル」です。

1989年の第1回開催から続くこのイベントは、2026年は9月20日(日)に第38回を迎える予定。直径6.5m、重さ4tの大鍋「三代目鍋太郎」で、約3万食分の牛肉・しょう油味のいも煮を一気に調理します。鍋の運搬や設置、調理中のふたの開け閉めにまで10tクレーン車が欠かせないという規格外のスケールで、第30回開催時にはギネス世界記録も達成しています。

子どもの頃から給食で慣れ親しんだ「いも煮の味」が、大人になっても家計の中でしっかり存在感を放ち続けている。そう考えると、今回の学校給食の支出額日本一も、山形の食文化がそのまま数字に表れた記録だと言えそうです。

まとめ

山形県(山形市)の学校給食支出額日本一は、子育て世帯の厚みと、ほかの都市の無償化という制度的な追い風が重なって生まれた記録でした。
しかも当の山形市自身も2026年度から小学校給食を無償化しており、この栄冠は制度の過渡期にたまたま生まれた記録という側面もありそうです。数字の裏にある「いも煮」文化や、9月の芋煮会フェスティバルの熱気まで知ると、給食の支出額という無機質なデータにも、山形の暮らしの温度が透けて見えてきます。

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