茶筌(ちゃせん)の生産シェアで日本一を誇るのが奈良県です。その中心を担うのが、人口12万人ほどの住宅都市・生駒市の一角、北端に位置する高山町。全国シェアの90%以上が、この一つの町で作られています。世界を見渡しても、抹茶をたてる道具としてこれほど一つの産地に集中している例はほかになく、いわば"茶筌の聖地"と呼べる存在です。 なぜこれほど小さな一地域が、日本の茶道具生産をほぼ独占できたのでしょうか。歴史を紐解くと、室町時代に一人の武家の子が茶道の祖・村田珠光から茶筌づくりを依頼され、後土御門天皇からその出来 ...