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【都道府県ランキング】中華麺支出額1位は岩手県盛岡市!"麺の二冠"の理由

2026年7月20日

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【都道府県ランキング】中華麺支出額1位は岩手県盛岡市!"麺の二冠"の理由

中華麺の年間支出額で日本一といえば、真っ先に名前が挙がるのが岩手県盛岡市です。

しかもこれ、今年たまたま1位だったわけではありません。少なくとも2018年からの調査で首位を守り続け、2024年公表分の時点ですでに4年連続の王座。しかも今回は「支出金額」だけでなく「購入数量」でも同時に1位という、まさかの二冠達成です。

なぜここまで中華麺が愛されているのか。その裏には、気候や食生活だけでは説明しきれない、盛岡ならではの"麺文化"の物語がありました。市内のどのあたりがこの記録を支えているのか、中華麺というジャンルに隠れた地元グルメの正体、そして地元でどう愛されているのかまで、じっくり深掘りしていきます。

岩手県盛岡市が中華麺支出額日本一である理由

盛岡じゃじゃ麺

まずはデータから見てみましょう。

総務省統計局「家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング」(2023年〜2025年平均)によると、1世帯あたりの中華麺の年間支出金額で1位になったのは岩手県盛岡市で6,475円。しかも購入数量でも同時に1位という結果でした(出典:総務省統計局「家計調査結果」)。

金額と数量の両方でトップに立つのは、実はそう簡単なことではありません。片方だけ1位という都市は珍しくありませんが、両方となると「安いものをたくさん買っている」だけでは説明がつかないのです。

しかも驚くのはここからです。
岩手日報の報道によれば、盛岡市の中華麺購入額は2024年公表分の時点ですでに4年連続で全国トップ(出典:岩手日報ONLINE「「中華麺」購入額は盛岡が4年連続1位」)。地元の情報サイト「もりおか通信」でも2018〜2020年平均のデータの時点で「盛岡市民はやっぱり麺が好き!」と特集が組まれるほど、中華麺の1位は盛岡の"お家芸"として知られています(出典:もりおか通信)。

では、なぜここまで強いのか。
答えは、盛岡市に根付く「盛岡3大麺」の存在にあります。

盛岡には「盛岡冷麺」「盛岡じゃじゃ麺」「わんこそば」という3つのご当地麺があり、市民は外食だけでなく、自宅でも生麺を買って三大麺を再現する習慣があるといわれています。
中華麺という統計上のジャンルには、スープ付きの生ラーメン用麺のほか、冷やし中華や韓国風の麺なども含まれており、朝鮮半島の冷麺をルーツに持つ盛岡冷麺の生麺文化が、この数字を後押ししている可能性がありそうです。つまり中華麺の支出額日本一の正体は、盛岡の"麺推し"な食文化そのものだったというわけです。

盛岡市内で"麺どころ"を支えているのはどこか

今回のランキングはそもそも全国の都道府県庁所在市・政令指定都市を比べたもので、岩手県の中で盛岡市がすでに"県内トップ"という立ち位置です。そこで気になるのが、盛岡市内でも特にこの麺文化が濃いのはどのエリアかという点です。

盛岡じゃじゃ麺の生みの親とされる「白龍(パイロン)」は、もともと大通り近くの屋台からスタートしたお店。盛岡冷麺の生みの親「食道園」も盛岡市中心部で創業しています。つまり盛岡駅から大通り・開運橋通りにかけての中心市街地こそが、盛岡三大麺の"発祥エリア"にあたります(出典:岩手県生めん協同組合「盛岡三大麺」)。

老舗が生まれ、そこから市内全域、さらには家庭の食卓へと麺文化が広がっていった結果が、市全体としての中華麺支出額日本一という記録につながっている——そう考えると、盛岡駅前を歩くだけで"日本一の理由"の一端に触れられることになります。

1954年生まれの"待望の麺"「盛岡冷麺」誕生秘話

盛岡三大麺の中でも、統計上の中華麺と関わりが深いとされるのが盛岡冷麺です。実はこの麺、誕生までにドラマがありました。

朝鮮半島出身の料理人・青木輝人氏が、望郷の思いから故郷の味を再現しようと試みたのがはじまりです。青木氏は1954年、自身の店「食道園」で、朝鮮半島北部にルーツを持つ「咸興冷麺」と「平壌冷麺」の2つのスタイルを融合させた独自の冷麺を提供しはじめました(出典:岩手県生めん協同組合「盛岡冷麺」)。

当初は「食道園冷麺」などと呼ばれていましたが、地元に根付き市民に愛され続けた結果、「盛岡冷麺」という名前が定着したのは1986年のこと。実に30年以上かけて、一軒の店の味が"盛岡の名物"へと育っていったのです。

味わいの特徴は、小麦粉とでん粉を練り合わせた強いコシともちもち感。

牛骨や鶏がらでとった旨みの効いたスープに、キムチの辛みが加わることで、暑い季節にはひんやり爽快、寒い季節でも温かいスープ仕立てで楽しめる懐の深さがあります。仕上げにのるスイカやリンゴなど果物の甘みが、辛さとのバランスを取ってくれるのも独特です。望郷の味が異国の地・盛岡で独自進化を遂げ、今では中華麺という統計の数字まで動かす存在になった——そう思うと、一杯の重みが変わってきます。

地元での楽しみ方(盛岡三大麺の食べ方のコツ)

盛岡じゃじゃ麺は、平打ちのうどん状の麺に特製の肉味噌、きゅうり、ねぎをのせた一品。

運ばれてきたら、まずはよく混ぜてから食べ進めるのが基本の作法です。そして最後の一口を残し、生卵と麺のゆで汁(チータンタン)を加えてもらう"締めの一杯"が地元流。麺料理でありながらスープまで2段階で楽しめる、盛岡ならではの食べ方です。

盛岡冷麺は、辛さを自分で調整できるのも人気の理由。テーブルに置かれたキムチや辛味だれで好みの辛さに仕上げられ、はじめての人でもマイルドに、辛党の人はとことん辛くと、自分だけの一杯に近づけられます。

わんこそばも合わせれば、盛岡三大麺の"制覇"に挑戦する観光客も後を絶ちません。中心市街地に3つのご当地麺がそろって味わえるというのは、麺好きにとってはたまらない環境と言えるでしょう。

訪れるならここ(代表的な人気店)

盛岡冷麺の元祖といえば「食道園」。誕生の物語そのままに、今も盛岡の冷麺文化を代表する存在です。

盛岡3大麺をまとめて味わいたいなら「ぴょんぴょん舎」。盛岡冷麺・盛岡じゃじゃ麺のセットメニューを提供しており、焼肉と合わせて楽しめる店舗展開で観光客からも人気を集めています。

じゃじゃ麺の元祖として知られるのが「白龍(パイロン)」。創業約60年、屋台からスタートした味は今も盛岡市内2店舗で受け継がれています(出典:ぴょんぴょん舎「じゃじゃ麺とは?」)。

盛岡駅ビル「フェザン」にも3大麺を扱う店舗が集まっており、新幹線の待ち時間にはしごするような楽しみ方もできます。まさに"歩いて麺めぐりができる街"、それが盛岡です。

おうちで楽しむなら、ふるさと納税も

現地まで足を運べなくても大丈夫。盛岡市はふるさと納税の返礼品としても麺類が充実しています。

「ぴょんぴょん舎」の盛岡冷麺・盛岡じゃじゃ麺の詰合せセットは、牛骨スープとキムチが付いた本場仕様で、複数のふるさと納税サイトで取り扱われています(出典:JALふるさと納税「ぴょんぴょん舎 麺詰合せセット」)。

近年はグルテンフリーの米粉を使った「めんこいめん」のじゃじゃ麺も登場するなど、地元の生麺文化は今も進化を続けています(出典:セゾンのふるさと納税「盛岡 めんこいめん じゃじゃ麺」)。自宅にいながら盛岡三大麺の味を再現できるとあって、贈り物としても人気の返礼品です。

まとめ

中華麺の年間支出額日本一は岩手県盛岡市。その正体は、盛岡冷麺・盛岡じゃじゃ麺・わんこそばという「盛岡3大麺」が市民の暮らしに根付いた、盛岡ならではの麺文化でした。

購入金額・購入数量の"二冠"という記録の裏には、望郷の味から生まれた盛岡冷麺の誕生秘話や、屋台から広がったじゃじゃ麺の物語があります。次に中華麺という文字を見かけたときは、その向こうにある盛岡の麺文化を、ちょっと思い出してみてください。

出典

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