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外国人延べ宿泊者数1位は東京都。3泊に1泊が東京に集まる理由

2026年9月18日

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外国人延べ宿泊者数1位は東京都。3泊に1泊が東京に集まる理由

外国人延べ宿泊者数の日本一は、東京都です。しかも「1位ではあるけれど僅差」という話ではありません。日本を訪れた外国人が国内で泊まった延べ数のうち、実に3泊に1泊が東京都に集中しています。

とはいえ、東京都のどこに泊まっているのかまで考えたことのある方は少ないのではないでしょうか。都内で宿泊施設がいちばん多い区は、新宿区でも港区でもありませんでした。数字が示す意外な答えと、その街での楽しみ方まで紹介していきます。

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東京都の外国人延べ宿泊者数は6011万人泊で全国1位

まずは数字から確認していきましょう。

観光庁「宿泊旅行統計調査」の2025年(令和7年)年間値・確定値によると、東京都の外国人延べ宿泊者数は6011万5730人泊。全国の1億7992万2130人泊に対して約33.4%を占めており、日本に泊まった外国人の3泊に1泊が東京都という計算になります。

2位以下との差も歴然です。

順位都道府県外国人延べ宿泊者数(2025年確定値)
1東京都6011万5730人泊
2大阪府2451万7740人泊
3京都府1829万1230人泊
4北海道1330万2640人泊
5沖縄県921万1700人泊
6福岡県842万1130人泊

2位の大阪府と比べて約2.5倍、3位の京都府とは3倍以上の開きがあります。訪日旅行の「ゴールデンルート」と呼ばれる東京・大阪・京都のなかでも、宿泊という切り口でみると東京都が突出しているわけです。

宿の埋まり具合も同じ方向を向いています。2025年の東京都の客室稼働率は76.3%で、全国平均の61.6%を大きく上回りました(1位は大阪府の78.6%)。年間を通じて客室の4分の3以上が埋まり続けている状態です。

日本人は減り、外国人は増えるという逆方向の動き

さらに興味深いのが、日本人と外国人で数字の動きが正反対になっている点です。

東京都の延べ宿泊者数(日本人と外国人の合計)は、2024年の1億1034万7320人泊から2025年は1億790万610人泊へと約2.2%減りました。ところが外国人だけをみると、同じ期間に5680万3870人泊から6011万5730人泊へと約5.8%増えています。国内旅行者が減った分を、外国人旅行者が上回るペースで埋めた形です。

全国の外国人延べ宿泊者数が1億6446万2600人泊から1億7992万2130人泊へと約9.4%伸びたことを踏まえると、東京都の伸び率は全国平均を下回ります。地方へ足を延ばす旅行者が増えている、いわゆる地方分散の流れは確かに進んでいるといえるでしょう。それでもなお、絶対数では東京都が圧倒的な受け皿であり続けているわけです。

東京都に人が集まる理由は、成田・羽田という2つの国際空港を抱える玄関口としての強さと、そこから鉄道1本で各地へ移動できる交通網の密度にあります。滞在の起点として選ばれやすい構造が、そのまま宿泊数に表れているといえます。

なお、東京の鉄道網がどれほど過密なのかは、こちらの記事で詳しく取り上げています。

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都内の宿泊施設数トップは、新宿でも港でもなく台東区

では、東京都のどこに泊まっているのでしょうか。

観光庁の統計を地域別に細かくみると、東京都の外国人延べ宿泊者数6011万5730人泊のうち、5979万3700人泊が23区内でした。実に99.5%です。多摩地域は31万2510人泊、島しょ部は9520人泊にとどまり、外国人の宿泊は23区にほぼ集中していることがわかります。

その23区のなかで、宿泊施設の数がいちばん多いのはどこでしょうか。

東京都統計年鑑(令和6年)の環境衛生営業施設数によると、2024年度末時点で旅館業の施設数が最も多かったのは台東区の883施設でした。

順位区旅館等の施設数うち旅館・ホテルうち簡易宿所
1台東区883675205
2墨田区75370647
3新宿区56651152
4豊島区56353231
5渋谷区48046218
6港区44839850

高層ホテルが立ち並ぶ港区や、巨大ターミナルを抱える新宿区を押さえて、浅草と上野を抱える台東区がトップに立っています。

ただし、ここで注意しておきたい点が1つあります。この数字はあくまで「施設の数」であり、客室の数ではありません。港区や新宿区には客室数の多い大型ホテルが集まっているため、部屋数で数えれば順位は変わります。台東区の883という数字が意味しているのは、規模の大きな施設が少ない代わりに、小さな宿がとにかく数多く密集しているという構造です。

台東区の宿を特徴づける「簡易宿所205施設」

台東区の内訳をみると、その特徴がさらにはっきりします。

簡易宿所が205施設と、23区全体(755施設)の4分の1以上を占めているのです。2位の墨田区は47施設ですから、突出ぶりがわかります。簡易宿所とは、客室を複数人で共用する形態などが認められた区分で、ゲストハウスやホステルの多くがここに含まれます。

ドミトリーやカプセル型の宿は、1泊あたりの費用を抑えたい若い旅行者や、長期滞在型のバックパッカーと相性が良い形態です。浅草・上野という観光の中心地に、こうした宿が数百軒単位で集まっている。ここが台東区の宿泊事情のいちばんの個性といえるでしょう。

台東区自身の観光統計もこの流れを裏づけています。区が公表した令和6年台東区観光統計では、2024年の区内観光客数は4121万人(日本人3481万人、外国人640万人)。前年から259万人(6.7%)増え、なかでも外国人観光客数は198万人増の45%増という伸びを記録しました。

浅草で「泊まる街」を体感する

台東区の宿の多さを実感するなら、浅草の街をゆっくり歩いてみるのがおすすめです。

雷門から仲見世通りへ抜けるメインの通りから1本外れると、看板を小さく掲げた宿や、古いビルを改装したホステルが次々と目に入ります。夕方になると、キャリーケースを引いた旅行者が路地を行き交う光景は、この街ならではのものです。

無料で街を見渡せる浅草文化観光センター

浅草の全体像をつかむのにちょうど良いのが、雷門の向かいに建つ浅草文化観光センターです。台東区が運営する観光案内施設で、8階の展望テラスは無料で開放されています。利用時間は午前9時から午後10時までと長く、浅草のまち並みと東京スカイツリーを一望できます。

1階の案内カウンターは日本語・英語・中国語・韓国語に対応(午前9時から午後8時)。外貨両替所やモバイルWi-Fiルーターのレンタル窓口も入っており、施設そのものが「外国人旅行者を受け入れる街」であることを物語る作りになっています。

高い場所から浅草の建物を眺めると、低層のビルがぎっしりと並ぶ様子がはっきりとわかります。この密度こそが、883という施設数を生んだ土台なのだと実感できるはずです。

※最新の情報は公式サイトでご確認ください。

東京に泊まっているのは、どこの国の人か

もう1つ、意外な数字を紹介しておきましょう。

東京都統計年鑑(令和6年)によると、2024年に東京都の宿泊施設(従業者数10人以上)へ泊まった外国人4743万2720人泊の国籍別内訳は、1位が中国の844万7000人泊、2位が米国の716万8160人泊でした。3位の韓国(416万9900人泊)、4位の台湾(390万6210人泊)を上回り、米国が2位に入っています。5位はオーストラリア(248万500人泊)、6位は香港(204万3940人泊)です。

アジア圏からの旅行者が多い印象を持たれがちですが、東京都に限ってみると欧米豪からの宿泊が厚いことが数字に表れています。滞在日数が長くなりやすい遠方からの旅行者が集まっているという、東京都ならではの特徴といえるでしょう。

浅草や上野が江戸以来の職人の街でもあることは、こちらの記事でも触れています。

🔗 こちらもチェック:【日本一】伝統的工芸品指定数No.1は東京都!江戸の「粋」が生んだ23品目をたどる

宿泊ではなく「訪問先」でみた都内No.1エリアについては、別記事で詳しく解説しています。

🔗 こちらもチェック:【日本一】外国人観光客訪問者数No.1は東京都!4年連続不動の1位・渋谷で味わう熱狂のインバウンド体験

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まとめ

外国人延べ宿泊者数の日本一は東京都で、2025年確定値は6011万5730人泊。全国の約33.4%を占め、日本に泊まった外国人の3泊に1泊が東京都という水準でした。

その内訳をたどると、99.5%が23区内に集中し、施設の数でみたトップは台東区の883施設。大型ホテルの街ではなく、浅草・上野に小さな宿がひしめく街が、東京の宿泊を数のうえで支えていました。簡易宿所205施設という数字は、その構造をそのまま映しています。

次に浅草を訪れる機会があれば、浅草文化観光センターの展望テラスから街を見下ろしてみてください。あの低層の建物の1軒1軒が、日本一の宿泊都市を裏側から支えているのだと気づけるはずです。

旅の準備を始めるなら、こちらもあわせてどうぞ。

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